一日の最低気温が0℃を下回るような寒さになると、最低気温が5℃くらいの時には大丈夫だった植物でも急な寒さで傷んでしまうことがあります。
最低気温が10℃を下回るあたりで、南国原産の植物は室内に取り込むなどして対策しますが、さらに最低気温が急激に下がるときには、もう少し寒さ対策が必要になることもあります。
基本的に冬でもベランダで育てられる植物でも、最低気温0℃を下回るときには夜間だけでも室内に入れたり、全体をビニール袋で覆ったり、植木鉢を二重にするなどです。
今回は、鉢植えの寒さ対策について書きたいと思います。
ベランダで冬を越す鉢植えの寒さ対策
基本的に、ベランダに出したまま冬を越せる植物は寒さに強い種類ですが、0℃を下回ったりすると傷む場合があります。霜で葉が傷んでしまうこともあります。
【ベランダに置いている鉢植えの防寒対策】 ・特に寒い日や夜間だけ室内に入れる ・大き目の鉢や鉢カバーを使って、鉢を二重にする ・ビニールハウスに入れる ・簡易的にビニールなどで全体を覆う ・建物に近い軒先に移動させる
夜間だけ室内に入れたり、ビニールや不織布などで覆ったりして保温するなどの対策ができます。
また、鉢を少し大きめの鉢の中に入れて二重にするだけでも、土の部分が急激に冷えるのを和らげてくれるので、根が傷みにくくなるようです。
室内に入れることができれば、外よりも寒さを和らげることができますが、室内に置くスペースがなければ、鉢を2重にしたり、ビニールで覆うなどの対策をすることになると思います。
ホームセンターなどでも、ベランダに設置できる小さな園芸用のビニールハウスのセットが販売されているので、日当たりの良いベランダにはビニールハウスは向いているかもしれませんね。
寒さで傷んだ葉の様子
とくに寒い日の夜に外に出していると、葉が一気に傷んでしまうことがあります。
寒くなりかけている秋冬だけでなく、室内から外に出し始める春先の時期にも葉が傷まないように、夜間の冷えには注意が必要です。
【2022年3月8日】
春先に外に出し、夜間の冷えで傷んだ葉はこんな感じです。このようにしおれてしまった葉は元には戻りませんが、この程度であれば全体に枯れてしまうことはありません。
一晩でも傷んでしまうことがありますが、このように部分的であれば新しく元気な葉がでてきて回復できます。
春先にベランダに出しっぱなしにするタイミングでなりやすいです。

室内に置いている植物の寒さ対策
室内でも、日当たりや暖房をつけている部屋かどうかで、温度にだいぶ違いがあります。
観葉植物などの多くは、最低気温5℃が枯れずに冬越しできるかの目安になります。
【室内での植物の寒さ対策】 ・窓ガラスから離す ・台の上に置くなどして床より高い位置に置く ・植木鉢を二重にする など
家の中でも、できるだけ植物にとって暖かい環境にするためにできることは、夜間は窓ガラスから少し離して置くこと、台などに置いて床よりも高い位置に置くこと、植木鉢を二重にすることなどの工夫もできます。
冷気は、窓ガラスや、床の方から伝わってきやすいからです。
暖房を使う際の注意点
【暖房を使う場合】 ・電気カーペットやフローリングの床暖房をしている床に直接置かない ・エアコンの風が直接当たらないようにする
床暖房やホットカーペットをして温めている場合には注意が必要です。床からの暖房は植物にとっては暑すぎて根腐れしたりする原因になりやすいので、床暖房の床には植木鉢をじかに置かないようにしましょう。
また、エアコンの暖房をつけている場合、エアコンの風が直接葉に当たらないようにしましょう。
エアコンを使うと、空気が乾燥して葉が乾燥しやすくなるので、水やりをしない日でも霧吹きで葉水を与えると生き生きします。
冬の水やりで気をつけること
水やりはできるだけ午前中のうちに済ませ、受け皿に水をためておかないようにすると、夜間に根から冷えるのを少し抑えることができます。
また、表面だけに水をあげるのではなく、しっかり水が下から出てくるまであげるようにします。
冬は植物の休眠期で水分をあまり使わないため、土の表面が乾くまでの日数がほかの時期よりも長くかかります。
一回の水やりの量はあまり変わりませんが、水やりの頻度が少なくて良くなります。
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天気予報で気温も見ておこう
一日のうちで一番冷えるのは夜から明け方にかけての時間帯なので、たいていの場合には人が眠っていたり朝の準備で忙しくしていることが多い時間です。
また、眠っているときや一番寒くなっている時間に鉢植えを室内に取り入れるのは大変なので、前日の夕方までに室内に入れるなどの対策を取るのが一番効率が良いです。
翌日やその後一週間くらいの天気予報を見ることができるなら、最低気温の部分をよく見ておくのがおすすめです。
最近では、スマホでも天気予報が確認できるので便利が良いですね。
気温計があると便利
体感温度と天気予報で気温を知ることもできますが、室温となるとわかりにくいので、温度計があると寒さ対策をしやすくなります。
だいたいの気温によって、暖房をつけるかどうかなども判断しやすくなります。
寒さの感覚で、なんとなく冷え具合がわかったりもしますが、温度計があると正確な気温がわかるところが良いと思います。
まとめ
急な寒気で植物が傷んでしまうと残念なので、できることならば寒さ対策をしておくと、冬越しが成功しやすいです。
冬は、ほとんどの植物が休眠期になって、新芽も花もつけずじっとしている状態ですが、無事に冬を越すと、春から夏にかけて一気に生長していく様子を見ることができます。
多年草や樹木系の植物を何年も育てて大きくしていくには、毎年冬越ししていくことが必要になるので、ぜひ寒さ対策をして上手に冬越しさせたいですね。
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